もうぅぅ…力が出ないぃぃぃ…不思議なパンプ現象

クライマーなら誰でも体験済のパンプ現象。クライミング用語ではヨレてるとも言います。
パンプは力を出したくても、全く出せない不思議な現象です。
一体これは何がどうなっているのか?
パンプの仕組みが分かれば、少しはパンプから逃れられるかもしれません。

パワー全開が続けばパンプするのは何故?

結論を言うとパンプするのは乳酸が溜まっているからです。
これはよく聞くことですが、これだけ聞いても全く対策できません
そもそもパンプが起きる時、クライマーの腕は一体何がどうなっているのでしょうか?

クライマーほどパンプに悩む人種はいないかも

ヨレヨレクライマーが悩むパンプ現象

パンプしてガバすら持てない…あと一手なのにパンプして落ちたなど、パンプが原因で敗退することもあります。
パンプの仕組みを理解して、対策してみましょう。

パワー全開時は筋肉は最大収縮し、血管が完全に閉じている

核心部分などの強度が高いムーブ時は、筋肉が最大に収縮している状態です。
血管の広がりは筋肉がどれだけ収縮しているかで変化し、筋肉が最大出力(収縮)すると毛細血管が完全に閉じてしまいます。

血管が閉じたらどうなるの?

血管が閉じると、筋繊維に酸素が供給されなくなります
つまり筋肉繊維は完全無酸素状態です。

筋収縮と血管の関係

そもそも何故、パンプは乳酸の話になるのか?

クライミングでは、力を入れたり抜いたりと筋肉の収縮と弛緩が頻繁に起きます
筋肉を収縮・弛緩させるためにはATP(アデノシン三リン酸)という物質が必要です。
ATPは通常有酸素状態で生成されていますが、無酸素状態(最大筋力)でATPを生成するときに、有酸素状態とは違い乳酸が生成されてしまいます。

乳酸が溜まると、筋肉が弛緩できずカッチカチになる

化学の原理から生産物が蓄積されると、反応効率が低下するので、乳酸が溜まれば溜まるほど、ATPが生成されなくなります。
つまりATP不足により筋肉が収縮したままになり、弛緩できません
弛緩できない筋肉はカチカチなので、血管が圧迫され酸素の供給ができないので、いつまでたっても無酸素状態です。
さらに血管が閉じているので乳酸の排出が出来ません。(もう、どうしようない状態です)

乳酸は常に生成され、血流で取り除かれることもない…乳酸蓄積の負のスパイラルが始まります。

負のスパイラルでの活動限界時間は40~90秒

乳酸が溜まり続けると、筋エネルギー回復を停止させるまで膨れ上がり、筋肉は活動できなくなります。
上手くレストしない限り、ATP不足で筋肉が動かなくなり墜落します

いつも鉄のように硬い上腕部

結局どうすればいい?パンプ対策

原理はわかった!で一体どうすればいいのか?
ポイントを押さえて考えてみます。

筋収縮率を断片的に減らすか、最大筋力を上げるしかないパンプ対策

今日から出来る!血管拡張のために、筋収縮率を断片的に減らす方法

ずっと筋肉収縮が行われていると必ずパンプします、筋肉収縮を出来る限り少なくして血管を拡張します。

  1. ホールドから手が離れた瞬間に超脱力する
    レスト出来ないルートの場合、ホールドから手が離れた時に脱力して血管を拡張させるしかない
  2. 必要以上の力でホールドを保持しない
    常に必要最低限の保持でムーブを起こす
  3. ホールドを保持していない場合、心臓より下に手をおく
    心臓より下に上腕部を配置することで、血流が改善されます。
  4. 上腕部の血流が巡り巡っている想像をする
    心理は体に影響しますので、パンプしそうな気配がしてきたら血流が巡るイメージを膨らませる
  5. 覚醒とリラックスの切り替えを行う
    最大覚醒時は、フォーカスポイントが狭く、局所的な部分解決には役立ちますが、長いルートを登りきるといった長期的な解決方法には向いていません。
    レストポイントでは、筋肉のレスト以外に心理的に最大にリラックスする必要があります。

最大筋力を上げて、血管の圧迫を軽減させる

保持力100必要なホールドに、最大筋力100と1000のクライマーでは、パンプ度合が全然違います。
最大筋力100のクライマーは、血管が完全に閉じられますが、最大筋力1000のクライマーの血管は、最大筋力の10分の1の力で保持できるため、有酸素状態でムーブを起こせます

5級クライマーは5級の課題でパンプしますが、5段クライマーは全くパンプしません。
最大筋力は、今日いきなり上がるものではありませんので、トレーニングして鍛える必要があります。

最大筋力はすぐに向上しない。意識的にトレーニングして強くすること。

回復分岐点を見極めよう

ATPが回復できるか出来なくなるかの回復分岐点が必ずあります。
乳酸が溜まり、回復分岐点を超えてしまうと急速に筋肉の硬化が始まります。
ルート途中で無負荷状態でのレストポイントがない限り、完登は難しいでしょう。

回復分岐点を超える前に、パンプの気配がしたら終了点までの力配分を考え少しでもパンプを遅らせる努力をするしかありません。

最大筋力と最大脱力をマスターして最強のクライマーになる

パンプに強くなるには、筋肉の最大出力と効率的な筋肉出力の調節が必要です。
ガムシャラに登るのもいいですが、少し意識することで登り方が変わり、パンプに強くなっていくでしょう。

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Rockmo編集長、製作者で幼少から登山に取り組み、アルパイン、リード、ボルダリング、登山と何でもする二児のクライマー。
元登山用品店「好日山荘」のJAPAN MENSA会員。MENSA特有の視点でクライミングを捉え、WEBからクライミング業界を盛り上げようとしている人。

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